多様に変化する生き物のような素材が人の無意識と意識の間で、幾つもの要素を微細に重なり合わせ、静かにカタチの息吹を得ていきます。

無意識から生み出され、作為なく、違和感のある感覚からふと存在したものを再びあるカタチへと落とし込んでゆく。その唯一無二の表情は現代では手にすることができない希少な存在感を持っています。

無骨なものを思い描いたカタチにすることは極めて難しく１つの木型が使えるのは、ほんの数回。自然界の美しいさざれ石の織りなす模様と天然木の逞しさが溶け込んだ無双な存在感は日々、何かを語りかけてくるかのよう。

さざれ石の粒の大きさや水分量によって仕上がりが左右される素材の中に、ひときわ小さなガラスをひとつひとつ埋め込んでいく熟練の手業が散りばめられて。

気が遠くなるほどの工程をこまやかに淡々と重ねていくことで、物と人、物と物、物と空間、物と自然、あらゆる要素との関係性が生まれていきます。

空間に美しく漂う「1/fゆらぎ」は時を包み込んで、つい急ぎ足になってしまう暮らしの中に、ふと立ち止まる余韻の感覚を感じさせてくれます。

光の入り方、時間、季節によってもさまざまに変化するオレンジ色の炎影。日が暮れ、人々が静まりかえるころ、灯の揺らぎはそこに何を映し出しているのでしょう。

窓のひとつひとつから通り抜ける灯りが様々な日常のワンシーンを映し出すかのように。さまざまな雑貨達とある時もまた、その場所にあたらしい小さな街並がそっと生まれます。

慌ただしい日常の中でもさりげなく取り入れられるキャンドルの灯。一般的なティーライトキャンドルでいつでも手軽に灯すことができるのがうれしいですね。

重いはずのものが軽くあることとは。
厚みを持つものに薄さを与えたなら。
動かないものが動く瞬間。

１つの素材とただ向き合い、その中にある様々な感覚やイメージをゆっくりと時間をかけながら落とし込んでいく"揺るぎない"モノづくり。

大量生産や高度な機械を必要とする製造とは対極にある手仕事の繊細さや緩やかさを根底に、作り手の温度がいつまでも絶えず感じられるものを。

Pull push Products.は表裏一体の隙間を見ているような「感覚的」なプロダクトを生み出し続けています。

ゆらりと揺らぐ窓の灯りをぼんやりと・・・、暮らしをそっと眺めるような空間と日々出会っていけますように。