銅の調理器具はプロの料理人さんがこぞって使うほど。俊敏に沸騰することで酸素を多く含むキメ細かいお湯が出来上がり、老舗の紅茶店でも愛用されています。いつものコーヒーやお茶の口当たりの違いを愉しんでみるのもいいかもしれませんね。

絹糸のような筋入り模様は銅素材をあらゆる角度から知り尽くしている職人だからこそなせる手仕事の証です。

「使うのがもったいない」と火にかけることを躊躇してしまうほどの圧倒的な光沢。そのまま飾っておきたい反面、味わい深く自分のモノに育っていく様も楽しみたいですね。

長い歴史の中で育まれた技術の継承と革新。 20代から80代までの選りすぐりの金属加工職人の知恵と工夫が駆使されエニーケトルは生まれました。

一枚の銅板が命ある道具になるには80もの工程を踏み、たずさわる職人は20人を超えます。

筒状の金属板を回転させながら面から筒へ変形させる加工技術「へら絞り」。
特に長い胴体は深ければ深いほど並外れた技術を要します。金属と対話しながらストレスを与えることなく伸ばしていく。きゅっと締まって強くなり、地肌もスベスベに。

高純度の銅板はその厚みのまま伸ばし曲げることが非常に難しく、エニーケトルはこの道一筋65年の大ベテランが丁寧に絞っています。わずかな精度を感知する手さばきはまさに熟練の動作。

へら絞りで成形された胴と底面はロットや温度、湿度などでも繊細に変化する銅の硬度を見極め削っては合わせてを何度も繰り返します。

得意を生かし、バトンを渡し、職人の点が線となって形になったケトル。新潟長岡・燕の人による真摯なものづくりが今もなお、丁寧に受け継がれています。

胴体から滑らかに立ち上がった鳥のクチバシを思わせる特徴的な曲線を描いた注ぎ口。湯切りのコントロールもしやすく小さなカップにもスムーズに注げます。

上蓋と本体のかん合性も高く、傾けても外れにくい見事な設計◎

フタ付きの口元はススや灰の侵入を防ぎます。ひと手間かけたリベット加工により強度が増し野外などのタフな環境でも安全にご使用いただけます。

蓋の取っ手には美しい木目が魅力的な高級木材ケヤキを使用。長年使い続けられる頑丈さを持ち合わせ、高級感あふれる光沢を醸し使うほどに新たな質感を生み出してくれます。

グランマのコッパーシリーズにはないこだわりの真鍮の取っ手。 空間を設けることで軽量化と持ちやすさを実現。

負荷のかかる本体とハンドルをつなぐパーツは強度の高い真鍮を採用。そこに滑らかな凹を持たせることでストッパー代わりとなりハンドルが垂直に保持されます。

ケトルの内側には耐食性・耐熱性に優れたニッケルメッキを使用。内側を強くコーティングしつつ銅の抗菌作用や塩素を分解する働きを最大限に。日本の宇宙開発の最先端を行くエンジンのメッキを担っているほどの高精度な技術が施されています。

美しい質感の中に品よく佇むファイヤーサイドのロゴマーク。創業35周年を機に刷新され、コンセプトである「火」をモチーフにしたデザインの中に「人」と「自然」の関連性が表現されています。

ご家庭でも扱いやすい一般的な大きさの1.8L。ガスレンジやカセットコンロでも使えるようにと広く設計された底面は安全性に優れ、やかん全体に滞りなく熱が行き渡るので時短や省エネにもつながります。

キーンと冷え込んだ冬の朝、ストーブに火をつけ部屋がじんわりと温まる頃。シュンシュンとやかんから立つ湯気や音を楽しみながらの朝支度はなんだか心地よく、いつものコーヒーも特別な一杯に。

14cmと長めに設計された華奢なステンレスハンドルは吊るした状態でも安定感抜群。背筋がスッと伸びるような凛とした佇まいはワンランク上のキャンプサイトを演出してくれます。

使い込むほどに風合いが増し、経年変化を楽しむことのできるエニーケトル。世界でひとつとして同じものはない自分だけの色にじっくり育て、時にはお手入れもしながら大切に受け継いでいただけたら嬉しいです。