つくり手である陶悦窯「今村家」に代々伝わる花文様をデザイナー大治将典さんが現代に合わせてリデザインし、繊細なレリーフを器いっぱいにあしらいました。

縁に一周、ぐるりと施された釉薬は「淵錆（ふちさび）」と呼ばれる伝統的な装飾技法。うつわ全体をぐっと引き締め、美しい花模様をより一層引き立てています。

スッと立ち上がる高台を備え、食卓に並べても手に取りやすい一枚です。盛り付けるとき、運ぶ時、いただく時、その時々に映る上品なあしらいが凛とした空気を運んでくれます。

一品をさっと添える小皿としてはもちろん、ちょこんとおやつを盛り付ければ、余白の美しさも愉しめそう。何気ないひとときがちょっぴり愛おしくなりますね。

すーっとお醤油を注ぐと繊細な彫りに光が揺れ、ひとさじの雅が宿りるよう。来客時にはおもてなしの器としても活躍するので何枚あっても嬉しい逸品。

13代目の次男である今村肇さんが2012年に独立。デザイナーの大治将典さんを迎え、作り上げてきたのがこの「JICON」です。

現代という『今』に作る『磁器』を仏教用語の『爾今（じこん）』【今を生きる】という意味に重ね、また創業350年の『今村家』が作る『磁器』という意味で名づけられたそう。

"しなやかな器、健やかな暮らし"をモットーに成形から本焼きまですべて自分たちの工房で仕上げまで一貫して行う。

分業制が主流の現代ではほとんど見ることが無くなった昔ながらの物作りで納得いくまで何度も修正し、やっとの思いで完成させた器からは作り手の想いがひしひしと伝わってきます。

先祖代々の技術を受け継ぎながら新しいモノづくりにも挑戦し続ける。ありのままの美しさを追求し、現代の暮らしに合わせた器を手がけています。

ハーフマットで温かみに溢れる優しい生成りの白には、「藁灰」をベースにした天然由来の釉薬が用いられています。陶石や釉薬を活かせるように余計な手は付けず自然な風合いを大事にされており、どこかアンティークのような肌合いに仕上がりました。

底面にさりげなくJICONのロゴ入り。ハーフマットの釉薬の特性上、使用していくうちに肌合いが少しずつ変化していきます。表情の変化を愉しみながら、器を育てる過程をお楽しみください。

スタンバイする姿まで凛々しい佇まいは、熟練した職人さんだからこそ成せる業。省スペースにスタッキングして収納できるのは嬉しいですね。

気品溢れるシンプルなパッケージに日頃の感謝を添えて、お誕生日のギフトやご結婚、新築祝いなど心こもる贈り物にいかがでしょう。

使い手に寄り添った真っ直ぐな想いがぎゅっと詰まったこだわりの逸品。彩りに満ちた豊かなひとときをお愉しみいただけますように。