雨水利用の具体例

世界の事例:飲料水としての雨水

雨を活用している人・まだしていない人のどちらにしても、”雨水”について少なからず関心をお持ちの方ならば、気になるのはやはり「雨水は飲めるのか?」ということ。

日本は上水道の普及率が97.9%(2015年度)で、上水道のないところでは地下水や山水を利用できるため、雨水をそのまま日常的に飲用水として使っているところは(恐らく)ありません。

しかし、世界には雨水を飲用水として日常的に使用しているだけでなく、ペットボトルに詰めて販売している国まであります。
いくつか例を見つけたのでご紹介してみます。

節水村コラム

まず有名なタスマニアの「Cloud Juice(クラウドジュース)」
タスマニア島には偏西風が吹いていて、風上には人の住んでいない南極大陸しかないため “世界で一番空気がきれいな場所”といわれているそうです。

タスマニア上空に移動してくる雨雲は、タスマニアの西にある山脈にぶつかって雨を降らせ、その雨水が「Cloud Juice」となるのです。 「Cloud Juice」はヨーロッパにも輸出されているそうです。

ちなみにお値段は500mlで750円程度。
タスマニアの住人は日常的に雨水を飲用する人も多く、上水道と同じように蛇口を開ければ雨水が出るようになっている住宅もたくさんあるそうです。

雨水が地面に触れる前にボトリングしている「Oregon Rain(オレゴンレイン)」
別名・ヴァージンウォーター。
雨水を集めて濾過・低温殺菌された「Oregon Rain」は純度の高いミネラル分を含まない軟水で、”地上の汚染物質に触れていないためきれいであること”が売りのポイント。

オレゴン州はグリーンインフラ政策を進めている先進的な州として世界的に認知されている場所でもあります。

太平洋の真ん中に位置するハワイは島自体が小さくて新しく、淡水の川が少ないこと、地下水がたまりにくい火山地層であること、岩盤が固いところが多くて水道管を敷設できないなどのざまざまな理由により、水道を使えない世帯が約30,000?60,000もあると推定されているそうです。

なので必然的に雨水を貯めて、飲料を含めた生活水全般に使用しているコミュニティが各地に存在しています。

しかしこの100年連続してハワイの降水量は減少し続けているんだそう。
地下水の貯水レベルも激減しているそうなので、将来的に心配なところです。

全ての国・地域で雨水を即座に飲用に使えるか、というとまだまだ難しそうですけれど。
雨水には飲用として使えるポテンシャルがあることはわかりますよね。

雨水を常飲している人の中には「雨水が一番おいしい」「雨水でなきゃダメだ」とおっしゃる方も多いそうです。
飲用に限らず、いろいろな活用の仕方をみんなで考えていければいいですね。

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