【雨豆知識】

ポンペイの街と雨水の関係

今から約2000年前(AD.79年)、ヴェスヴィオ火山の噴火によって、街とともに一瞬にして20,000人が地中に埋まってしまったローマ近郊の街ポンペイ。

初めてこの街が発掘されたとき、かまどに入ったままのパン、テーブルに並べられたままの当時の料理など、古代ローマ人たちの暮らしがそのままの姿で見つかったそうです。

整然と区画された街にはパン屋やケーキ屋、居酒屋、クリーニング店、野外劇場、娼館、公衆浴場、貴族の別荘などが立ち並び、石畳の車道、水量を調節する弁のついた上下水道も整備されていました。

今から2000年もの昔に、このような高い文明を持った都市があったなんて信じられないほどですね。

そしてポンペイには「雨水」を考えた都市づくりが行われていたこともわかっています。

石で舗装された車(馬車)道路には、30cmほど高くした歩道が左右につくられ、さらに車道のところどころには飛び石上の横断歩道があります。雨が降ると車道は雨水が流れ込む排水路となり、歩道や飛び石は車道が冠水したときでも足が濡れずに歩けるように設けられたものなんだそうです。

さらに、裕福な人々の邸宅には「アトリウム」と呼ばれる中庭が設けられていました。

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アトリウムの中央部分には浅い池のような水盤が設けられ、その真上は天窓状に開いていて、雨水が水盤に貯まる仕組みになっていました。

さらに天窓周囲の屋根は、雨水を集めやすいように水盤側に向けて傾斜をつける工夫まで施されていたのです。

アトリウムの花壇には花が咲き誇り、壁には鮮やかなフレスコ画、床には精巧なモザイク装飾が施された美しい空間で、知人を接待し晩餐を楽しむ、いわゆる"おもてなし"の場として使われていたんだそうです。

雨豆知識

地形や気候などの要因で、水が少ない地域で雨水を生活用水として大切に貯めて使っていた古代都市(現代も)は世界中にたくさんあります。

イタリアは降水量の多い地域とは言い難いので、 ポンペイの人たちももちろん雨水を生活用水として大切に使うこともしていたのでしょう。

でも、"おもてなし"の場に雨水を利用して、来客を楽しませようという意識があったことにある意味新鮮な驚きを感じます。

生活に必須な「水」という概念を越え、生活を豊かにするツールとして「雨水」を使うことを考えることができるというのは、もしかすると文明・文化が成熟している証なのかもしれないなと。

ポンペイの人たちが雨水をどう使っていたかと考えるにつれ、"雨水活用"が役に立つ・役立たないという議論(それも大事なことだけど)はひとまず置いといて・・・

純粋に雨を楽しむこと、楽しませること。
それが目的で、雨水と付き合っていくのも素敵なことだと思うのです。

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